2011年の討論会は、しばらくぶりの東京あるいは京浜地区開催となりました。
日本の人口分布から本来期待される分子シミュレーションに関する研究者がどういうわけか特に東京に少なくなってきたことから、東京で開催する機運がなかなか盛り上がらなかったということになるかもしれません。
一方では分子シミュレーションの研究者は、かつてに比べて、全国に拡がってきているともいえます。
全国の関係研究者が一堂に集まれる場所として、東京・京浜地区は適切な場所のなかでも最たるものと言えると思います。
今回開催する東工大大岡山キャンパスの位置する目黒区(ほとんど大田区)大岡山は、東京と横浜、都心と郊外を結ぶ要と言える場所で、羽田空港にも近く、アクセスの絶好の地です。
会場となるデジタル多目的ホール、メディアホール、コラボレーションルームがその名の通りかは是非いらして確かめてください。
いずれにしても重要なことは、このような場で、普段は離れている研究者が何事にも邪魔されることなく議論ができ、また研究者として新たな出会いが数多く生まれることです。
おりしもこの3月に東日本において激烈な地殻変動が起こり大変な被害がもたらされました。このような地殻変動もやはりナノスケールの物質過程が本質にあります。報道等にもありますようにその対応にも複雑な物質過程の理解が必要なことが様々に存在するようです。私たち分子シミュレーション研究者も他人事ではありません。
皆様、是非大岡山にて分子シミュレーションを議論し、さらにそれを通して日本と世界の未来を議論しましょう。
2011年5月吉日
第25回分子シミュレーション討論会実行委員会
岡山大学 河村 雄行